不動産売却・賃貸空室対策【ホームステージング】

 

 

【ホームステージングとは】

 

不動産業界では「ステージング」というキーワードをよく耳にするようになった。これはホームステージングのことを意味しているが、ホームステージングとは家具や家電、小物等を物件にセッティングし、モデルルームを設営することをいう。

重たる目的としては物件売却時や入居者付けの際に「早く・高く・安くさせない」為である。

 

 

【ホームステージングのメリット】

 

ホームステージングは賃貸物件や売却物件のどちらにも有効とされている。もっとも、大きい視野で言えば、どのような商材にも有効とされていることだ。

 

「実際にこの商品を買ったら、どのようなことが起きるか」をより具体的にイメージさせることが購買意欲の向上に繋がる。

TVのCMや雑誌、特にファッション誌では当然に行われている。

 

 

不動産で言えば、

 

「ここに、あれを置いて…」「ここをこんな風にして…」

 

と今までは物件にお客を案内している営業マンが、トークや演出によって住んだ時の明るいイメージを伝えてきた。

そのような営業活動を家具やインテリアが更に強調することとなる。

 

 

 

・実際に住んだ時のイメージが沸き、契約を前向きに考えてもらえる。

＝成約数の上昇・成約期間の短縮

・どのような営業マンが案内しても、物件そのものが営業をしてくれる。

＝成約数の上昇

・空室の殺風景な風景ではなくなり、写真での問い合わせが増える。

 ＝契約数の上昇・契約期間の短縮

 

上記が代表的に挙げられるホームステージングのメリットではないだろうか。

 

また、不動産業界では当然ながら「指値」というものが入るが、その対策としても有効となる。

上記のメリットにも記載があるが「写真映え」することにより、インターネット掲載時のPV数が上昇する。

お問合せや反響の多い物件については、他の検討者の多さを武器に「指値」に対して強きな対応が取れるからだ。

＝売却時、客付け時の価格上昇・価格下落抑制

 

 

【ホームステージングのデメリット】

 

では、逆にホームステージングのデメリットは、どのようなものがあるだろうか。

デメリットを強いて挙げるとすれば、

 

 

・部屋を小さく見せてしまう、あるいは感じさせてしまう。

 

・間取りの使い勝手の悪さを露見させてしまう。

 

主に、実際に住むと使い勝手が良くない部屋の場合である。

 

「冷蔵庫・食器棚はどこに置くのだろうか？ここに置いたら結構邪魔だね。」

 

「大きなソファー置いたら邪魔になるから置けないね。」

 

「ベットを置いたら、ギリギリになるね。収納が使いづらそうだね。」

 

 

物件の短所を浮き彫りにしてしまうのであれば、当たり前の話だが、しないほうが良いのだ。ネガティブな会話が繰り広げられてしまえば成約率は下がるのは当然。

家具の種類やサイズ等も深く検討すれば回避できる問題ではある。簡易的なホームステージングが最も有効となる場合もある。

 

 

【どのようなときに、ホームステージングは有効？】

 

競合物件が多く、相場通りの価格設定をしているのに、契約が決まらない。そのような状況下で以下の状態のときに最も有効となる。

 

賃貸募集時⇒レントロールによる評価額等、売却を想定している為に、賃料は極力下げたくないと思っている…

 

売却の場合⇒老朽化や固定資産税の請求等が絡む時期、不動産業界の景気をみて早急に売却したいと思っている…

 

双方の場合：競合物件がホームステージングを既にしている…競合物件に間取り・設備等で劣っているが価格を下げたくない…

 

 

 

 

 

【ホームステージングはするべき？】

 

 

 

実例として挙げると、神奈川県のとある２LDKの物件で主にアクセントクロスとホームステージングのみの施工で家賃が8,500円も上がった状態で入居となったケースがある。

年間で102,000円もアップしたので掛けた費用を回収するのに1年半もかからない。売却時にも、利回りのエビデンスとしてのレントロールに大きな影響を与え、高値での売却が期待できる。立地は決してよくない物件ではあったが非常に高い費用対効果である。

 

このような事例も実際に存在する以上、弊社としてはホームステージング強くお勧めする。

 

 

【ホームステージング時の注意点】

 

家具の販売業者が、家具の展覧会も兼ねてホームステージングをしている場合がある。自社の高い家具を高い費用で設置させ、検討者にも家具の宣伝をするのが目的である。

 

ホームステージングは飽くまでも写真映えや案内時のイメージアップの為に行う。費用対効果、あってこその先行投資なので高い家具は不要とも言える。

 

物件に見合った「見栄え」の家具で十分なのでその点には十分、ご注意頂きたい。